お知らせ
10月9日2013 UP
『上野千鶴子が聞く 小笠原先生、ひとりで家で死ねますか?』
上野千鶴子・小笠原文雄 著
朝日新聞出版
本体1、400円+税
住み慣れた我が家で最期を迎えたいというのは、多くの高齢者の願いです。同居家族のいないおひとりさまでも「在宅死」を
迎えることができるのか。 その願いを込めて、上野千鶴子が、日本在宅ホスピス協会会長であり、がんの在宅看取り率95%を実践する小笠原文雄医師に、67の質問をぶつけたのがこの本です。在宅医療に携わって24年の経験をもとに、さまざまな事例を挙げながら、小笠原医師は、その可能性を示唆します。
「在宅ひとり死」を成就できたおひとりさまたちは、医師や訪問看護師の在宅ホスピス緩和チームとともに、その人が安心して暮らすのを助けてくれる人たち(ヘルパー、友人、近隣住民、ボランティアなど)とも緩やかにつながっていたといいます。このようなネットワークは、エンディングセンターがめざす家族の代替機能と相通じるものです。
在宅ひとり死を希望し、ひとりで亡くなっていく人は「希望死・満足死・納得死」、強制入院させられ、望まない病院で死ぬということは「孤独死・敗戦死・刑務所死」という対比はショッキングですが、核家族の終焉は独居にならざるを得ない現代社会で、さて、あなたはどちらを選びますか? 【東 操】